会長挨拶

                                                                                                                          船橋防災連絡会会長 伴登 義懿

令和2年度は新型コロナウイルス感染症(COVIC-19)蔓延による緊急事態宣言下という前例のないなかでのスタートとなりました。地域の皆様方には近親者に入学や入社を迎えた方もいらっしゃると思いますが、密閉・密集・密接の「三密」回避と外出自粛とで、入学式・入社式や通勤・通学等も行えないという極めて異例な状況になっている事とお察し申し上げます。

昨年度は船橋防災連絡会(略称「船防」)にとって激動の年で、初代会長のご逝去、31年ぶりに船橋市高瀬町で実施された九都県市合同防災訓練の支援,市内の各地域や学校等での防災訓練等がありました。

特に新井初代会長のご逝去は、会の設立3年目で74歳でのことであり、あまりにも早かったと言わざるを得ません。これから本格稼働するという時期だけにご本人も残念だったと思いますし、残った私達への期待も大きいと思います。私は、新井さんの後任会長で伴登(ばんどう)義懿(よしい)でございます。どうぞよろしくお願いいたします。

昨年秋には、千葉市に上陸した台風15号(令和元年8月)は、洪水氾濫、強風、斜面崩壊等で大きな被害がありました。また、台風19号(10月)は、東日本各地に大きな被害をもたらし、信濃川(長野県内では千曲川)、阿武隈川、北上川等多くの河川で過去最大高洪水位を記録し、国・県管理の河川だけでも71河川、140か所の堤防が決壊しました。こうした現象の背景には地球温暖化の影響があると考えられており、今後の治水計画や防・減災のあり方が検討されています。

また、今後30年以内における地震災害の発生は、首都直下型地震(M7.3)で70%(船橋での推定震度は6強)、南海トラフ(M8.0)で70~80%(同震度は5強)と推定されています。両方合わせて100%を超えますので、30年以内にどちらかが必ず起きるということです。これに加えて、高齢化,人口減、災害対策施設の老朽化等といった社会的課題等も被害激化の要因として大きくなっています。

一方で「正常化の偏見」と言いますが、災害は起こらないし、起きても自分は大丈夫だと考えがちです。最近の災害発生状況から考えても、こうした楽観的な考え方は危険なことは明らかです。全国各地で毎年のように起こっていることが、船橋で起こらないという保証はありません。愛する人、大切な家族を守るためにもまず自助努力をし、共助に努めることが必要です。

「船防」は、自助・共助・共働の原則のもとで、船橋地域に特化して防減災に努め、安全・安心社会の実現に寄与することを目的としています。このため会員は、地域を知り、災害を知って防減災技能の向上に励み、地域住民への普及・啓発を図るとともに、災害時には避難支援、救出救助、避難所運営等の被災者支援活動を通じて被害の軽減を図ります。

いまだ、新型コロナウイルス感染症蔓延の最中ですが、こうした中で地震や気象災害(洪水、土砂崩壊、竜巻等)が起きた場合の、避難所運営や被災地ボランティア活動のあり方等について早急に検討すべきだと思います。

昨年度もこうした方針で活動してきましたが、大変有難いことに,改善すべき事項について、地域の皆さまや多くの会員から指摘されています。この度開設した「船防」のホームページも、私達の活動に関するご意見やご質問をお寄せいただけるようにしていますので、ご指導・ご指摘方よろしくお願いいたします。こうしたご意見を真摯に受け止め,改善を図るべく検討し、より一層皆さまのための「船防」であり、上記目標を達成するよう努力したいと思います。

(令和2年4月20日記)

 

ホームページ開設にあたって

                                                                                                                            船橋防災連絡会 初代会長   新井 勝美

平成28年6月1日、地域防災の担い手を育成し、地域コミュニティーの活性化と地域防災力の向上に寄与することを目的として、「船橋市防災士及び災害救援ボランティア育成事業補助金交付要綱」が施行され、年度末にはその第一期生が誕生しました。この第一期生が中心となって組織化されたのが船橋防災連絡会(略称「船防」)です。

このような経緯から船防は、船橋地域の防減災に特化して、「安全で安心な船橋市民社会に寄与することを目的」とし、正会員は上記要綱に基づき防災士または災害救援ボランティアとなった者等(以下、「防災士等」という。)です。こうした目標を達成するためには、地域を知り・災害を知って防減災技能の向上に励み、地域住民への普及・啓発を図ることが大切で、災害時には自助・共助・協働の原則のもとで、救出救助、避難支援、避難所運営等の被害者支援を通じて被害の軽減を図る必要があります。

今後益々進行するであろう地球温暖化による気象災害(台風、洪水氾濫、土砂災害、竜巻・・・)の激化、世界でも稀有の4枚ものプレートが集中する関東地域での地震や火山災害等、災害リスクは益々高まってきています。一方で住民は高齢化し、堤防や下水道、橋梁等の防災設備は老朽化しています。

①平成30年11月に公表された「船橋市防災アセスメント調査」(地震被害想定)は、震源地が千葉県北西部直下を想定しており、②東京湾北部を震源とした平成23年3月の想定と比較すると、船橋地域にとってより厳しい想定になっています。例えば船橋市の死者数は①/②=790人/201人=3.9倍、全壊家屋数(揺れ、液状化、家事による全壊の合計)17,310/9,561=1.8倍と大変厳しくなっています。自分だけは大丈夫だと考え,危険を無視することで心的バランスを保とうとする「正常化の偏見」(正常性バイアス)が益々危険な考え方に結びつくかもしれません。

今年は、船防設立3年目になりますが、9月1日の防災の日には、九都県市合同防災訓練が船橋市高瀬町を主会場として行われ、船防も避難所運営訓練部門で参加しましたが、そのほかに市内各所の町会や学校、病院等で地元の方々や生徒達と防減災について考え、訓練に参加しました。こうしたことを踏まえて、市民から頼られ期待される組織になりたいと願い,技術研鑽に励んでまいりたいと考えています。

このホームページが市民の皆様との絆となり、忌憚のない意見の交換の場となることを祈り、皆様からのご意見をお寄せ下さいますようお願いする次第です。(令和元年7月18日記ー9月推敲)

【追記】新井初代会長は、半年に及ぶ闘病生活もむなしく、令和元年9月にご逝去されました。新井前会長はホームページの重要性を説かれ、公開に大きな期待を持たれていました。ホームページを見ていただけなかったことを、広報担当の一員として誠に残念で申し訳なく思っております。敢えて、ここに生前頂戴した遺稿を掲載して、新井前会長のご意志と思いをお伝えすることとしました。